これを見ればわかる！「住宅省エネ2023キャンペーン」を解説

住宅省エネ2023キャンペーンの概要

「住宅省エネ2023キャンペーン」とは、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、家庭部門の省エネを強力に推進するため、住宅の断熱性の向上や高効率給湯器の導入等の住宅省エネ化を支援する新たに創設された3つの補助事業の総称。

2023年の補助金は例年に引き続き省エネルギー化を促進するための補助金となっています。

今回は3つの分野の補助金事業に分かれておりますが、大きくは「住宅省エネ2023キャンペーン」として一つにまとめられて広報活動や周知されています。

3つの補助事業について

今回の補助事業は上記の3つに事業分けが行われています。

何が違うかわかりづらいですが、基本的にはすべて国の管轄の補助金になります。

簡単に特徴を説明します。

①こどもエコすまい事業

コアとなる省エネ工事を行えば、そのほかの生活が良くなるリフォーム工事に関しても補助金活用することができるオールラウンドに利用できる補助事業。

対象となるリフォーム工事が多いため最も利用しやすいが補助額はあまり大きくない。

②先進的窓リノベ事業　（おすすめ！）

窓交換や内窓設置に特化した補助金事業。窓だけに対象が絞られているうえに高い断熱性能を持つグレードのみが補助対象となっているため意図的に利用しないと活用が難しい。

補助額は最も高く条件が合えば半額～70％割引でリフォーム工事をすることができるため今回の目玉事業と考えられる。

③給湯省エネ事業

高効率給湯器の新設および交換工事に利用できる補助金事業。エネファームやエコキュートハイブリット給湯器のみが対象のため通常の給湯器やエコジョーズは対象外のため利用はかなり限定的。

補助額も15％未満になりそうなのでタイミングが合えば利用をするくらいの気持ちでよいと主観では感じている。

補助の対象となる工事

2023年省エネキャンペーンでは「新築工事」「リフォーム工事」の両方が対象となっているおり、「持家」「賃貸」のどちらにも利用が可能な補助金です。＊ただし新築は範囲が条件付きなのでメインはリフォームとなります。

マンション・戸建てという括りもありませんので自宅の工事にはもちろん、オーナーの利用もできます。賃貸をしている場合にも築年数的に設備交換などが必要な場合にはリフォームを要望するときの交渉材料にも使えますね。

利用可否をまとめた表がこちらになります。

	新築	リフォーム	交付申請の予約
①こどもエコすまい	持家（条件あり）	持家、賃貸等	可
②先進的窓リノベ	対象外	持家、賃貸等	可
③給湯省エネ	持家、賃貸等	持家、賃貸等	不可

①こどもエコすまいの新築の条件は子育て世帯、若者夫婦世帯が取得する場合に限られるので注意が必要！

子育て世帯や若者夫婦世帯の定義は下記を参照してください。

子育て世帯

申請時点において2004年4月2日以降に出生した子を有する世帯

＊令和5年3月31日までに建築着工​するものについては、2003年4月2日以降

若者夫婦世帯

申請時点において夫婦であり、いずれかが1982年4月2日以降に生まれた世帯

＊令和5年3月31日までに建築着工​するものについては、1981年4月2日以降

各キャンペーンの補助額（補助上限）

3つのキャンペーンによって補助金額が大きく異なりますので事前に理解しておくことが必要です。

	新築の補助額（上限）	リフォームの補助額（上限）	最低必要補助額
①こどもエコすまい	最大 100万円/戸 （1申請/戸・世帯）	工事内容と 世帯属性に応じて、 最大30万円/戸 （子育て・若者夫婦世帯は 最大60万円/戸）	申請する補助額の合計が 5万円以上 ②の補助がある場合は①で 2万円以上
②先進的窓リノベ	対象外	工事内容に応じて、 最大200万円/戸	申請する補助額の合計が 5万円以上
③給湯省エネ	設置する給湯器に応じて、 5万円または15万円/台 (戸建：2台/戸　共同住宅等：1台/戸)	設置する給湯器に応じて、 5万円または15万円/台 (戸建：2台/戸　共同住宅等：1台/戸)	なし

補助額が最も大きいのが冒頭からお勧めをしている「②先進的窓リノベ事業」で最大200万円となっています。世帯属性などの制約もありませんので地域や年齢など問わず使いやすい補助金といえます。

「 ①こどもエコすまい事業」は子育て・若者夫婦世帯への補助が一番の趣旨となっているので対象になるおうちでは積極的に使っていくことをお勧めします。補助割合は20％程度になるものが多いので先進的窓リノベとの併用利用がおすすめです。

「 ①こどもエコすまい事業」と「②先進的窓リノベ事業」は補助総額が5万円を超えないと申し込みをすることができませんのでその点は注意が必要です。

交付申請期間

3つの事業共通で2023年3月下旬から2023年12月31日までとなっております。

予算額が決まっており、同様の補助金は例年通り進むと期間満了よりもさきに予算上限に達してしまいますので早め早めの申し込みが必要となります。

リフォーム業界内でも「②先進的窓リノベ事業」の活用がもっとも多そうとの予測が出ており早ければ夏前までに予算がなくなってしまうのではないかとも言われておりますので、申請予約だけでも公募が開始次第対応してもらうことをお勧めします。

申請開始日は「2023年3月31日（金）10時より」との正式アナウンスもありましたので忘れずに申し込みをしてもらうようにしましょう。

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